今年のNHK大河ドラマの主役で新しい次の一万円札の顔、日本の資本主義の父といわれる渋沢栄一。その著書「論語と算盤」を読んでみるととても含蓄のあるメッセージが書かれている。モノの豊かさとは大きな欲望を抱いて経済活動を行ってやろうというくらいの気概がなければ進展していかない、そして進歩のためには競争することは必要と述べている。だが一方で経済と道徳の調和を説いている。今、世の中では資本主義が暴走しコントロールを失ったように言われるが、もともと欧米でもその発展の源はプロテスタントの倫理を背景とした禁欲、勤勉からだと習った。日本の資本主義の父はその仕組みを論語に求めた。100年も前の偉人の足跡から先見の明を感じる。