命長ければ恥多し。人間は間違いの多い動物であり、思い込みで失敗することも少なくない。 しかし長い人生のなかで、取返しのつかない失敗は避けたいもの。世の中に失敗学という学問があるそうで、失敗には必ず予兆があり、ある日突然、何の前ぶれもなしに起こることはないという。ミスの原因は無知、無視、過信。だから人間はミスを未然に防ごうといろいろ考える。たとえば人の命を預かる医療の現場は“ヒヤリハット”という仕組みをつかってミスの芽を摘んでいる。「大丈夫」と思ったときこそ丁寧に。人生どこで不意を突かれるかわからない。たしかに仕事が丁寧な人ほどミスは少ない。何事も人のせいにしない人ほど失敗しない。「ミスは自分の責任」という当事者意識が肝心なのだそうだ。これからも生きていく限りミスとは向き合うだろう。だが年をとっても厚顔無恥にならず、小さなミスから学び、致命的なミスを犯さないという心がけをもっていたい。